入れ歯・義歯 専用サイト 開設しました。 外科手術に恐怖を感じる方に、どのような治療をしたら良いか? 保険診療の入れ歯ではとても満足できないが、さりとて インプラントでは高額すぎるという方に、どのような治療を提示したら良いか? 悪くならない治療ではなく、悪くなっても対応できる治療法は無いか? このような疑問に応える為に、このサイトを開設しました。 よろしければご覧ください。保険診療の症例もあります。

2013年01月05日

「大きく削られた!」と思う方は御覧下さい (浜松市 予防歯科 咬み合わせ)

「小さい虫歯を大きく削られた!」 と訴える方は少なからず世の中にいると思います。
大きな治療をすればする程、治療結果のリスクは高まります。
よって、あえて大きく削ろうとする歯医者はいません。
西洋医学の治療の基本は 病巣の完全除去 です。
患者さんが 小さい と思っているだけで、実は ものすごく発達した虫歯 というのは珍しくないのです。

「ずきずき痛い、眠れない程痛い、何もしなくても痛い」 と訴えて来院された患者さんです。
浜松市 虫歯
黒い小さな溝があるだけです。 レントゲンを撮ります。
浜松市 虫歯
神経に達する大きな虫歯があります。
虫歯は歯の内部で大きく成長する物なのです!
しかも、この様に大きな虫歯ほど、痛みは出ません
なぜなら、虫歯が大きく成長するに従って、神経は後退して虫歯から距離をとるからです。
そして神経が後退しきれなくなり、虫歯が神経をとらえた時、激烈な痛みが出ます。

黒い溝から削っていくと、ボコッと天井が落ちました。中はグズグズになっています。
なんとか神経を残してほしい という気持ちもわかるのですが、 何もしなくても痛い という状況になった場合、炎症は神経に達し、回復する見込みは無く、神経はとるより他ありません
浜松市 虫歯

それでも 「いや、削ってもらったのではない、削られたのだ。歯医者が儲ける為に削ったのだ」 という方に知ってもらいたい事があります。
posted by 清水 信行 at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月05日

メガネデビュー

2012.12.04 (1)-1.jpg
私は視力がいまだに1.5以上あります。
そこそこ目が良いため、治療部位を直視して不自然な体勢で診療をしており、先月初めとうとう肩が上がらなくなってしまいました。
そこで、ついに拡大鏡を買いました。これを使えば正しい診療姿勢で診療ができます。
とはいえ、「遠い距離のものが大きく見える」 という感覚に戸惑い、慣れるのに1カ月かかりました。

歯科治療は非常に細かい作業の連続です。
視力は良くても、拡大鏡を使い始めて新たに気づくことも多々ありました。
よりよい治療には欠かせない物となりそうです。
posted by 清水 信行 at 01:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月06日

上顎洞炎(蓄膿症)? 壊疽性歯髄炎? 抗生物質?それとも歯の神経の除去?

左上の歯から目の下にかけてズキズキ痛いという方がいらっしゃいました。
口の中には虫歯はありません。
しかし、以前治療した歯にはかなり深い虫歯があったことはレントゲンからわかりました。

患者さんはある程度の知識と経験があり、 
「以前も同じ痛みがありました。 その時は上顎洞炎という診断を受け、抗生物質で痛みが治まりました。」
とおっしゃいました。たしかに花粉症で鼻はぐずぐずしています。


・たたくと特定の歯に痛みが出る。
(上顎洞炎は上の片側すべての歯に痛みというより違和感)

・温かいものを口に含むと痛みが増し、冷たいもので楽になる
(上顎洞炎は目の下を冷やしたくなる)

・ジャンプしたり階段を降りたりしても痛みが変わらない。
(上顎洞炎だと目の下が響く)

よって、これは上顎洞炎ではなく、壊疽性歯髄炎 で、神経をとらなければなりません と説明しました。

それでも今一つ納得がいかないようでした。
神経をとらないで済むなら取りたくありませんからね・・・。
薬で治るならその方が治療回数も少なく簡単ですしね・・・。

「では麻酔注射をしましょう。歯に麻酔注射して痛みが治まれば歯の病気、 治まらなければ上顎洞炎。
と説明し、麻酔をしました。
痛みがなくなり、納得していただけました。


患者さんにとっては 痛い という一言で説明がつく症状でも、原因は歯であったり、上顎洞であったり、筋肉であったりするということを御理解下さい。






posted by 清水 信行 at 23:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月05日

歯医者にとっては当たり前の事ですが・・・

歯科とは全く関係のない業種の方との会話です。
「最近永久歯の少ない子供がいるそうですね。」

歯科医にとってはごく当たり前の話ですが、一般の方には非常にインパクトのある話だそうです。
もっともその業種の方にとっては当たり前の事でも、我々にとっては全然知らない事もあるので、お互い様です。
ですから、先天性欠如の話題を書きます。


近年10人に一人の割合で、永久歯が少ない子供がいます。
いつまでたっても乳歯が抜けず、永久歯が生えてこないのです。
以前にもそういう方はいらっしゃいましたが、近年その割合が増えてきているようです。
何本無いかは個人によって違います。1本だけない方もいれば、6本も7本もない方もいます。ちなみにすべて生えると 上下左右に7本ずつ(7本×4部位)で28本生えます。親知らずが4本すべてあると32本です。
7歳の段階でレントゲン写真に永久歯が確認されない場合は、ほぼ100%先天性欠如です。

では、永久歯がない方はどうしたら良いのでしょう。
顎の発育は20歳頃まで続くので、20歳まではたとえその乳歯が抜けてもブリッジやインプラントはしません。ブリッジやインプラントをするとその部位は顎の発育を阻害されるからです。
邪魔ではありますが、入れ歯を作る事になります。
そして顎の成長が終わった20歳を過ぎてから、ブリッジやインプラントを行います。

もちろん、乳歯にムシ歯を作らず一生使うというのが理想です。
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2012年01月24日

虫歯でなくとも歯は痛む(浜松市 歯科 虫歯 かみ合わせ 痛み)

「歯が痛い」しかし、口の中を見ても虫歯はない。 こういう症例が偶然続いたので紹介しようと思います。

「上の奥歯が痛い。腫れているように痛い。目の下まで痛い。」 という方です。
虫歯はありません。
2〜3日前から風邪で鼻水がひどい
とのことです。
大体これで診断がつきます。
歯が痛く感じますが、歯の病気ではありません。副鼻腔炎です。蓄膿症のほうが知られた名前かもしれません。
副鼻腔のなかでも上顎洞に炎症が起こった時が奥歯に痛みが出やすいので、歯医者では上顎洞炎ともいいます。

風邪・インフルエンザで鼻の粘膜が腫れ、鼻腔と副鼻腔との連絡通路(自然孔)が狭くなります。
すると、副鼻腔にたまった粘液は鼻腔へと移動することができず、副鼻腔にたまってしまいます。
そこに細菌が増殖し、炎症を起こして副鼻腔炎(蓄膿症)となります。
上顎洞は鼻腔との連絡通路が高い位置にあるので、粘液がたまりやすいと言われています。

副鼻腔炎 上顎洞炎 歯が痛い

青で囲った部分は健康な人の場合、空洞なので黒く写ります。しかし、この方は白く不透明に写っています。不透明に写った部分が膿です。
奥歯の根の先に上顎洞があるので、奥歯が痛いように感じるのです。
目の下まで痛みが広がり、顔を抑えてうずくまりたくなるような痛みです。
抗生物質で治ります。 病気が重篤でなかなか治らない場合は耳鼻科にいらしてもらいます。




実はこれ、院長の清水です。1年に1度くらい上顎洞炎になります。
こちらも参考に
posted by 清水 信行 at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月06日

小さく見えて、実は大きな虫歯(浜松市 インプラント 歯周病 虫歯)

6月、7月は学校の歯科検診の紙を持って来院される学生が増えます。
そして、その保護者の方と話をすると、しばしば耳にする言葉があります。それは
「以前、たいしたことない虫歯なのに、大きく削られたことがある。」

という言葉です。

歯医者の立場から申しますと、わざわざ大きく削るということはないと思います。
大きく削ろうと小さく削ろうと、診療報酬にそれほど差はありません。大きく削って材料費や技工費・手間がかかる方が大変です。

ではなぜ大きく削ることになるのでしょうか?
この写真では小さな穴があいています。
浜松市 インプラント 歯周病 虫歯
しかし実際削るとこれくらい穴があいています。
浜松市 インプラント 歯周病 虫歯
レントゲン写真です。矢印の指す黒い影が虫歯です。
浜松市 インプラント 歯周病 虫歯

歯の表面はエナメル質という物質で覆われています。 そして歯の内部は象牙質という物質で作られています。
この象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、エナメル質にあいた小さな穴から虫歯菌が象牙質に到達すると、内部で大きく虫歯が進行してしまうのです。

歯科治療はその回数や治療期間・歯を削る量などで、不満を感じる方が大勢います。しかし、そのようにしなければならない理由というのも必ずあります。
私は家を建てる時や生命保険に入る時、様々な不信や不満がありました。
しかし、身内にその業界で働く人がいたため、その不信や不満が素人判断の誤ったものであることを知ることができました。
歯科治療も同様だと思います。
患者さんにとって都合の良い「早い・安い・削らない・回数が少ない」治療には、本職の人が見て、疑問に思う場合があることをご理解下さい。
posted by 清水 信行 at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月27日

虫歯とかみ合わせ(咬合)

10-0626.jpg26日(土)は日本大学の静岡県同窓会がありました。
同窓会では必ず学術講演会が同時に行われます。
演者は東京都港区開業のN先生です。

噛む力・かみ合わせと歯のひび割れ・破折、そしてそこからできる虫歯との関係については10年位前から知られるようになってきました。
「噛む力が強すぎて、歯にヒビが入る」 と聞くと、患者さんは 「歯の表面から割れてくる」 と思うかもしれません。

ところが実際は歯の内側(エナメル質と象牙質の間)からヒビが入り、外側に向かってヒビが拡大します。
つまり表面にヒビが入っている時は、既に深いひび割れとなっているということです
さらに不思議なことに、力がかかっている部分の直下にヒビが入るとは限りません
そしてそのヒビと、歯の表面のエナメル質と象牙質との間に虫歯ができてきます


歯の汚れは歯磨きなどをすれば患者さん自身でコントロールできますが、力はコントロールできません。
歯のトラブルを完全になくすのは本当に難しいです。
posted by 清水 信行 at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月07日

親知らず抜歯の注意事項(浜松市 歯周病 インプラント)

「親知らずを抜歯すると痛む、腫れる」 という思いを一般の方はお持ちだと思います。
例外も多々ありますが、その考えでほぼ間違い無いと思います。

しかし、本当の問題は別の所にあります。こちらの方がはるかに重要です。

浜松市 インプラント 歯周病 浜松市 インプラント 歯周病
左がレントゲン写真、右がその解説です。
横になっているのが親知らずです。
この親知らずのせいで、手前の歯の根の股から親知らずの頭にかけて骨がなくなっています。化膿しているので頻繁に痛みと腫れが起こります。よって抜歯は必要と思われます。
しかし、抜歯するとどうなるでしょう。緑の線の部分には骨が無くなるため、手前の歯の根が露出し、水や空気のちょっとした刺激でひどく凍みたり痛んだりします。

痛みや腫れは、患者さんもある程度覚悟しています。しかし、抜歯後の傷がある程度治った後、ひどく凍みることがあると、そのことに対して患者さんは強く不満をもたれることがあります。

この様な場合、虫歯は無くても神経を取ることがあります。では抜歯しなかったほうが良いかと聞かれると、そんなことは無いと思います。
抜歯しなければ、手前の歯を支える骨はもっと少なくなると思われるからです。


もう一つは神経の問題です。水色の線は神経の通る管を示しています。
この写真では親知らずの根の先は神経に触れていませんが、神経に触れている親知らずを抜歯すると、感覚麻痺が出ることがあります。
神経に触れている親知らずをどうしても抜歯しなければならない場合、当医院では大きな病院を紹介するようにしています。

まとめです。
親知らずの抜歯で注意することは
1.抜歯によって手前の歯が、虫歯でなくてもひどく凍みる事がある。
2.抜歯によって手前の歯がひどくしみるようになった場合、神経を取ることがある。
3.親知らずが神経に触れている場合、病院を紹介することがある。
「腫れや痛み」より この3つの事を、ぜひ気になさってください。


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2010年05月14日

穴は小さくとも大きな虫歯(浜松市 歯科 インプラント 歯周病)

「はじめは虫歯はないと言っていたのに、しばらくしてレントゲンを撮ってから虫歯があると言われ、不信感を持った」 ということで来院された患者様です。

浜松市 虫歯
歯の噛み合う面のみぞが黒くなっています。しかし、この程度ならば着色と判断することも十分考えられます。
レントゲンです。
浜松市 インプラント 歯周病 虫歯
虫歯の入り口は非常に小さいですが、中で大きく広がっています。一部神経にまで接しています。
このように、レントゲンを撮って初めて虫歯と判断できることも珍しくはないのです。
レントゲンでも写り方によっては、診断がつかないこともあります。
人の体は工業製品と違って画一化されたものではないため、診断に苦しむことが多々あることを何卒ご理解下さい。

浜松市 インプラント 歯周病 虫歯
虫歯の入り口を開けた所です。中に虫歯でグズグズになった歯質が見えます。
浜松市 インプラント 歯周病 虫歯
グズグズの歯質(軟化象牙質)を取った所です。つばが入らないように緑のゴムシートをかけています。
これでも、虫歯に汚染された部分を完全除去できたかどうかはわかりません。
砂地にしみ込む水の様に虫歯菌も歯の中にしみこんでいくので、虫歯とそうでない所が境界明瞭に分離しているわけではないのです。
そのため少し大きく削り、少しでも感染された部位を少なくしようとします。
「小さな虫歯なのに大きく削られた」 とおっしゃる方もおります。
しかし、それは本当は大きな虫歯であったり、感染部位をなるべく少なくしようとしたりした結果な
のです。

テレビなどで削らない治療をやっていることもあるようですが、すべての虫歯に適応できるわけではないことをご理解下さい。
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2010年05月07日

虫歯でなくても歯が痛む(浜松市 知覚過敏 虫歯)

虫歯でなくても歯がしみたり痛くなったりすることは、珍しいことではありません。知覚過敏といいます。 就寝時の歯ぎしりで歯に痛みが出ることは良くあることなのです。


「歯が痛い、歯磨きの時の水がしみる、肉を噛むと歯が痛む」 という患者さんとの会話です。
私:「夜、歯ぎしりしていませんか?」
患者さん:「いえ、やって無いと思うし、人から言われたこともありません。」
私:「実は歯ぎしりは、ほぼすべての人がやっているのです。むしろやっていない人のほうが珍しいくらいです。ただ、力の大きさや、やっている時間に個人差があるのです。精神的なストレスも関係します。虫歯は見られないし、歯もかけているところはありませんので、歯ぎしりの疑いが強いです。マウスピースをつけてみませんか?」
患者さん:「・・・わかりました。・・・」

少々納得できず、しぶしぶという感じでした。

1週間後です。
「いや、ほとんど凍みなくなりました。10段階評価の1〜2です。やっぱり食いしばっていたみたいです。」
この様なケースは珍しくありません。
歯ぎしりがひどいと、はの根本が欠けてくることもあります。その欠けた部分が凍みる場合は、そこに樹脂を貼り付ければ即日凍みは減少します。
08-0907-01.jpg 楔上欠損の図.jpg
歯ぎしりで根本が欠けてきた方の写真と、歯ぎしりによる応力が歯の根本に集中することを示した図

問題は見た目に問題がない場合です。
歯ぎしりの自覚がある方はほとんどいませんから、なかなか治療に理解を示して頂けない場合もあります。

「虫歯はない、だけどどうしても痛みや凍みが引かない」という方は、ためしに歯ぎしりの治療を受けてみてください。
posted by 清水 信行 at 22:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月19日

歯医者が歯の治療を受ける

虫歯がなくても歯はしみることがあります。
睡眠中に歯ぎしりをしたり顎を左右にギリギリ動かしたりした時に、強く当たる歯は、虫歯がなくても凍みたり咬んで痛みが出たりします。

これは歯を支えている歯根膜とよばれる組織に炎症が起こるためです。
テニスや野球のやりすぎで、ひじが腱鞘炎になることがあります。
これが歯に起こったものと思えばいいと思います。
歯の使いすぎによる歯の腱鞘炎(歯根膜炎)です。
ストレスが多いと歯根膜炎になりやすいです。
歯ぎしりくいしばりが増えるからです。
心当たりは山ほどあります。

治療法は、歯をほんの少し削って、当たりを弱くすることです。
自分ではできないと判断し、高校の同級生の歯科医に治療してもらいました。


歯の治療を受けるのは、矯正治療終了後じつに14年ぶりです。
治療はごくかんたん、削る機械で歯を数マイクロメートル削る、いや、なめる程度です。
大切なのは、「どこを調整するか」 だけです。

あっという間に終わりました。 かんだときの痛みもなくなりました。


それにしても、歯の治療は怖い!
治療内容は詳細に理解し、信用している同級生に治療してもらい、ごくかんたんな治療であるにもかかわらず、削る機械が歯に当たるのは実に感じが悪い。虫歯治療ならなおさらでしょう。
私は毎日こんなことを患者さんにしていたのか。
たとえ正しいことでも、これはしんどい。

たとえ虫歯がなくても、半年に1度くらいは削る機械を歯に当てて、患者さんの感覚を味わうべきかと反省しました。

(歯石の除去は4ヶ月に1度くらい、スタッフにやってもらっていますけどね。いつも歯石が多いと注意を受けます。)

posted by 清水 信行 at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月26日

歯の根の先の膿袋

1年前に歯がグラグラするということで来院されました。

X線写真と、それに説明のために線を書き込んだものです。
'09-0425-01.jpg '09-0425-02.jpg

歯の根の先に大きな膿袋があります。体積にして奥歯(大臼歯)3本分くらいありました。
顎の骨の内部が奥歯3本分空洞になってしまっているのです。
これを 歯根嚢胞(しこんのうほう)といいます。
厳密には歯根肉芽腫(しこんにくげしゅ)かも知れませんが、レントゲンで判別することはできません。

実はこの膿袋自体はそれほど珍しいものではありません。
神経を取った歯には数多く見られます。

しかし、これほど大きなものはあまり見られません。

歯のかぶせ物をはずして歯の根の中の掃除根管治療1 根管治療2をするのが一般的なのですが、ぐらつきがひどく、かぶせ物をはずす力にさえ耐えられなかったため、抜歯させて頂きました。


しかし、ただ抜歯しただけでは膿袋は消えません。
顎の中で膿袋が残ってしまうのです。
これを 残存嚢胞(ざんぞんのうほう)と言います。

膿袋を骨の中に残してはいけないので、徹底的に除去します。
抜歯は5秒で終わりますが、嚢胞除去に5〜10分くらいかかります。
しかも、麻酔が効きにくいことがあるので手間がかかります。

本日の写真です。
'09-0425-03.jpg

膿袋だった所に骨が再生されてきました。

「虫歯だけれども痛くなければ、そのままにしとこう」とか、「医学は進んでいるから何とかなるよ」とはあまり思わないで下さい。
時間の経過とともに治療は難しくなりますし、治療結果も悪くなります。

定期的に歯科医院にいらして、チェックと歯の掃除をしましょう!
予防に勝る治療は現代においてもないのです!!



posted by 清水 信行 at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月12日

歯の根の横にできた膿袋3

もし、歯の根の先にできた膿袋ならば、私が治療したかもしれません。しかし、今回は歯の根の横でした。
これは、歯の根の管の横に分岐したもの(側枝:そくし)が原因でできたものです。
歯ぐきを開いも、見落としてしまう可能性がありました。
私では難しいと考え、東京の先生に紹介することとしました。

東京都渋谷区開業のI先生は歯の根の治療(歯内療法)の第一人者であり、非常に有名・高名な先生です。
入れ歯やかぶせ物、歯周病といった一般治療は全くされていません
歯医者から紹介を受けた根管治療の患者さんのみ、治療されています。
紹介患者さんだけを治療されているので、住宅街の普通の家の2階に、看板も出さず表札だけをかけて、開業されています。

専門医制度の進んだアメリカでも、この歯内療法の専門家はエンドドンティスト(endodontist)と言われ、一段高く見られています。

患者さんからの希望もあって、9日(木)に私も見学に行きました。
非常に勉強になりました。
手術自体はオーソドックスなのですが、傷(外科的侵襲)が小さく、動きに無駄がありません。当医院には無い機械を用いてわずか1時間弱で治療をすべて済ましてしまいました。ちなみにこの機械は500万程度するため、気軽には買えません。

治療費は約15万円でした。
高いと思わないで下さい。もしこの治療ができなければインプラントで30万円近くかかったはずです。
日本は諸外国と比べて保険制度が充実しているため、数千円程度の治療でも高いと感じてしまうのです。
「もし虫歯のない健康な歯を1本、他人に売るならば、いくらで売るか」ということを想像して、歯の価値を再考なさってみてください。


ブログを見ている患者さん、できないと判断した私を笑わないで下さい。
できないと判断した時、できる人を知っていて、その人に紹介するのも医者の良心であり、勇気なのです。
仕事をされている方は想像してみてください。
自分のクライアントを他社に紹介できるでしょうか?

いつかI先生の様に紹介を受ける立場になることを目指して、今の私は努力の日々です。


posted by 清水 信行 at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月11日

歯の根の横にできた膿袋2

「かぶせ物をはずさないで、歯の根の先の膿袋をつぶしてほしい。」
というのは
「(箱の)蓋を開けないで(中を)掃除してほしい」
ということと同じであるということを先日書きました。

そんなことできるのでしょうか。
実はできます。
外科的歯内療法といいます。
歯ぐきをめくって、歯の根の先を直接治療するという方法です。

術前です。歯の根の先に膿袋【根尖病変:病気の組織・肉芽(にくげ)】があります。
外科的歯内療法術前.jpg

歯ぐきをめくり、膿袋を除去し、歯の根の先を切除し、めくった歯ぐきを元に戻します。
外科的歯内療法術中.jpg 外科的歯内療法術直後.jpg

半年から1年くらいすると、膿袋だったところに骨が再生されます。
外科的歯内療法術後.jpg

私自身も何度もやったことがあり、良い結果を出しています。
奥歯で術野が見えないときは、一度抜歯して同様のことを行います。
外科的歯内療法1(結構やっているのですが、ブログには意外と掲載してませんでした。)

しかし今回は、歯の根の先ではなく、歯の横でした。
設備の関係もあり、この治療を得意とする先生に紹介することとしました。
続く
posted by 清水 信行 at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月10日

歯の根の横にできた膿袋1

歯の根の先に膿がたまる病気については以前に掲載しました。
根管治療1 根管治療2

写真は歯の根にできた膿袋が骨を溶かし、肉を突き破って出てきた穴にレントゲン造影剤を刺したところです。
08-1009-01.jpg

そのレントゲン写真です。
08-1009-02.jpg

普通、緑の矢印のところに膿袋ができます。
しかし、この方の場合は白矢印で示したように歯の根の横に膿袋ができています。

これは歯の根の管が分岐して横に開口していることが考えられます。
または、歯が割れていることが考えられます。
どちらにしても治療は困難を極めます。
それだけではありません。
患者さんの希望で、「かぶせ物ははずさないでほしい」とのことでした。

普通はかぶせ物をはずし、歯の上のほうから器具を差しこみ、歯の根の先を掃除して膿袋をつぶしていきます。
かぶせ物をはずさないという事は「蓋をしたまま中の掃除をせよ。」ということなのです。
大変なことになりました。

続く
posted by 清水 信行 at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 虫歯・知覚過敏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月12日

虫歯でないのに歯がしみる2(知覚過敏 くさび状欠損 楔状欠損 浜松市)

歯ぎしりによって歯がしみるようになる(知覚過敏)ということを前回書きました。

「歯ぎしりしていると言われたことはないけれど・・・。」という方も多数いらっしゃいます。
ところが、歯ぎしりはほぼ100パーセントの人がやっています
ただ、その力の大きさと時間に個人差があるのです
08-0907-01.jpg 08-0907-02.jpg


日中起きている時間に上下の歯が当たる時間は、食事の時間を含めて約15分といわれています。
唇は閉じていても上下の歯は当たっていないのが普通なのです。

ところが就寝中、上下の歯を接触させる歯ぎしりの時間は長い人で約2時間、つまり1晩で8日分歯を使っていることになります。

しかも就寝時には力の制御のリミッターがはずれて、起きている時には出せないような強い力で歯ぎしりしていることもあるのです。

さらに、歯ぎしりといっても音のない歯ぎしり:食いしばりというのもあるのです

写真のように歯の根本が削れている人は、知らないうちに歯のスーパーハードユーザーになっているのです。

楔上欠損の図.jpg 楔上欠損を杭で説明.JPG

緑の矢印の指し示す歯は、歯のみならず歯を支える骨まで壊されて、化膿しています。
軟らかい土に打ち込んだ杭を揺すぶり、杭の周りの土がすり鉢上になくなった状態を想像して下さい。

歯ぎしりの原因は残念ながら詳しくは解っていません。
ストレスが関係していることだけはわかっています。
根本的に治すことができないため、マウスピース(ナイトガード)をつけて就寝していただき、歯を保護しています。


歯の根本の欠けてくびれたところ(楔上欠損)には樹脂を詰めて熱を遮断します。
しかし、自前の歯ですらかけるのですから、接着させた樹脂も取れることがあります。
08-0907-03.jpg 08-0907-04.jpg
(左写真矢印が楔状欠損部、右写真矢印が樹脂を詰めたところ)

歯ぎしりのある方(歯がすり減っている方)は、歯のハードユーザーであるため、トラブルが出やすいことをご理解ください。



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オペラデンタルは現在、歯科医院の口コミサイト・デンターネットに参加しています。
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オペラデンタルオフィス

 日本補綴歯科学会専門医

静岡県浜松市にある日本補綴歯科学会専門医(インプラント・入れ歯・差し歯など口腔機能回復の専門医)の歯科医院。
入れ歯、特に部分入れ歯を専門に勉強してきました。
現在ではインプラントと歯周病に力を入れております。
しかし、インプラントは外科治療であるため、糖尿病・高血圧・高齢・その他全身疾患を持つ患者様は避けた方がよい場合があるのも事実です。
入れ歯、歯周病、インプラント、ホワイトニングに関するご相談のある方はご連絡下さい
衛生士さんを募集しています!
ぜひご連絡下さい!
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2008年09月07日

虫歯で無いのに歯がしみる(浜松市 歯周病 インプラント 知覚過敏)

「歯がしみる。虫歯だと思うから歯医者に行こう。」
歯医者に行く理由はこれがほとんだと思います。

ところが虫歯でなくても歯はしみるのです。
あごの力による歯の過労で歯がしみることがあるのです。
知覚過敏とテレビでは言っている物です。
写真と図で説明していきます。


08-0907-01.jpg 08-0907-02.jpg

歯がしみるという患者様です。
歯の根元がかけています。
虫歯ではありません。
あごの力、それも高い確率で就寝時の歯ぎしりで歯の根本が欠けてしみるようになったのです。
以前は「歯磨きの時力を入れすぎるから」と言われていたのですが、そうではない場合が多いことがわかってきたのです。

では、根本には歯が当たっていないのに何で歯ぎしりで根本が欠けるのでしょうか。
図で説明します。
楔上欠損の図.jpg

楔上欠損を杭で説明.JPG

木の杭を想像してください。
木の杭をぐりぐり回転させると、やわらかい地面に植わった杭の場合、周りの土がすり鉢上になくなります。
しかし、固い土に植わった杭の場合、根本に応力が集中し、杭の根本にヒビが入ります。
歯も同じなのです。

過大な力が加わると、歯の根本にはじめ目に見えないヒビが入り、しみてくるのです。
これが知覚過敏です。
歯の働きすぎ・過労ともいえます。
それが進むと写真のように根本が欠けてくるのです。
その過大な力というのが、大抵の場合、歯ぎしりなのです。


次回に続きます。




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オペラデンタルオフィス

 日本補綴歯科学会専門医

静岡県浜松市にある日本補綴歯科学会専門医(インプラント・入れ歯・差し歯など口腔機能回復の専門医)の歯科医院。
入れ歯、特に部分入れ歯を専門に勉強してきました。
現在ではインプラントと歯周病に力を入れております。
しかし、インプラントは外科治療であるため、糖尿病・高血圧・高齢・その他全身疾患を持つ患者様は避けた方がよい場合があるのも事実です。
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2007年02月03日

患者様に最も嫌われる治療:根管治療2 (浜松市 歯科 虫歯)

昨日の続きです。

konkankakudai.jpg

リーマーによって中の汚染物質を除去すると、歯の中は空洞となります。
空洞のままにしておくと、そこがバイ菌の培地となってしまい、歯の根の先に再び膿み袋を作ってしまいます。
そこでガッタパーチャという薬を緊密に詰め、空洞を封鎖します。
バイ菌の繁殖地をなくしてしまうということです(下図参照)。
写真でピンクに見えるのが根管に詰めたガッタパーチャです。

RCF.jpg 07-0202-5.jpg

薬を根の先までしっかり詰めると、やはりチクッとした圧迫感を感じます。
そして2〜3日、歯が浮いて、咬むと響くような感じがします。長い方で1ヶ月くらい続きます。しかし、それもしっかり薬を詰めた証拠でもあるのです。


「神経ない歯が痛む。神経を取り残しているのではないですか?」という不信感を持った事のある方もいらっしゃるでしょうが、歯の神経が痛みをだしたのではありません。ガッタパーチャという生体にとっては異物が歯の根の先の組織を圧迫したために痛み(圧迫感)を感じたのです。
爪切りをした直後に違和感を感じることがあります。しかし、爪に神経があるわけではありません。爪の周りが違和感を出しているのです。これと同じです。


この図では神経の管がきれいに1本だけですが、実際には目には見えない細かい管が無数に存在します。
この1本の管が幹線道路とするならば、住宅街の路地のように細かく分岐しています。
そのためレントゲンでガッタパーチャがきれいに詰めている様に見えても、残念ながら膿み袋が再発することがあるのです。
およそ医療行為は病気であるよりはましですが、病気になる前の何の問題も無い健康状態に戻る訳ではない事を御理解下さい。
病気(虫歯・歯周病)にならないための予防が一番だと思います。

根管治療は歯の中の掃除であり、外から見ても形に変化が無いため、患者様は「本当に治療が進んでいるの?」と不信感を持ってしまうことがあります。
しかし、この治療は家でいう所の基礎工事であり、基礎さえしっかり作っておけば頑丈な家(被せ物)が出来上がります。

では、膿み袋はどのようになっていくのでしょうか。(この写真は別症例)

07-0202-01'.jpg
2004年11月

07-0202-02'.jpg
2007年1月

骨ができてきているのがお分かりいただけるでしょうか。
ただし、この症例は歯の根の中の問題(感染根管)ではなく、歯周病の問題かもしれませんし、あるいはその両方かもしれません。

「早く、安く」ばかりに価値観をおくのではなく、回数がかかるその意味をなにとぞ御理解下さい。
(耐震偽装建築は工期が早くしかも廉価であり、バレさえしなければ高い評価を受けていました。)


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2007年02月02日

患者様に最も嫌われる治療:根管治療 (浜松市 歯科 虫歯)

歯科医院で患者様から最も嫌われる治療は何でしょうか。
抜歯でしょうか。
いえいえ違います。
今から紹介する感染根管治療です。
歯科医院から想像される批判的な言葉

期間が長い・回数が多い
何も治療していないように思える
治療しているのに痛い

これ等の批判のほとんどすべてが感染根管治療を指し示していると思われます。
感染根管とは以下の図の状態です。
kansenkonkan.jpg
歯の根の先に膿み袋ができた状態です。痛みは無いことの方が多いです。しかし、膿み袋をそのままにして被せ物を作ってしまうと、いつかひどい痛みが出ることがあるため、治療をします。

「神経がない歯が痛む。神経を取り残しているのではないですか?」という不信感を持った事のある方もいらっしゃるでしょうが、歯の神経が痛むわけではありません。歯の外部にできた膿み袋が傷んでいるのです。
爪切りをして深爪すると痛むことがあります。しかし、爪に神経があるわけではありません。爪の周りが痛みを出しているのです。これと同じです。

「痛みが無いのになんで治療するのか?やらなくてもいい治療をやっているのではないか?」という不信感を持つ方もいらっしゃるでしょうが、たいていの場合やるべき理由があるのです。

歯の中の管は形がいびつで、所々硬く狭窄している部分があります。
このままでは薬を入れることができません。
そこでリーマーと呼ばれる小さなヤスリで中の硬い部分と汚染物資を削り取っていきます。
とにかくこれに手間がかかるのです。
前歯は管の数が1本でしかも見やすいですが、奥歯は見にくいばかりか手も入れにくく、しかも管が3〜4本あるためどうしても時間がかかってしまうのです
そして、根の先まで掃除しようとすると、膿み袋にリーマーが触れてしまい、痛みが出ることがあるのです。
「治療をしたら逆に痛みが出た」という経験をされた方もいらっしゃると思いますが、これはしっかり根の先まで掃除をしている証拠でもあるのです。根の先まで掃除しなければ当然痛みは出ません。(下図参照)
konkankakudai.jpg 07-0202-4.jpg

治療部位にもよりますが、アメリカではこの治療に総額約15万円かかります。
それに対して日本では総額約5千円です。
治療費が30倍違うため、日本の歯科医はアメリカの30倍の人数の治療をしなければ経営を維持することができません。そのため、短時間で回数が増えてしまうのです。つまり保険制度上の問題なのです。しかし、健康保険のおかげで多くの人が病院にかかれます。
回数が少ない方が患者様の評判が高くなることは、誰もが知っております。
しかし、1人のドクターが1日に約30人の患者様の治療をしなければ、たいていの病院は経営が成り立ちません。回数を減らす努力は当然しておりますのでご理解をお願いいたします。

また、少しでもよい治療結果を出すために、唾液中のバイ菌が歯の中に入らない様、緑のゴムのシート(ラバーダムシート)を約7割の症例でかけています。(写真参照)
これがまた、非常に手間がかかります。
しかも、時間と材料費がかかって逆に採算割れします。
しかしそれでも良い結果をめざして丁寧に治療しますので回数についてはぜひともご理解をお願いいたします。
以下次号


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2006年02月23日

一般的な治療 神経の除去 (浜松市 歯科 虫歯)

何もしなくてもズキズキと痛む、冷たいものを含むとさらに痛みが増す。
これは虫歯が神経まで到達した時の痛みです。
ひどい時には上の歯が痛むのか、下が痛むのか解らないほどの痛みとなります。
下がその写真です。矢印の指し示す場所が虫歯です。

06-0221-01.jpg
被せ物の金属はX線を通さない為、白く写ります。
被せ物と歯茎によって虫歯が隠されていた為、発見が遅れました。
このような痛みが出た場合、神経をとらざるを得ません。

06-0221-02.jpg
唾液が歯の内部に入らないようにするためにゴムのシート(ラバーダム)をかけます。
便利なものではありますが、崩壊した歯にはかけることが出来ません。
歯の状態が悪くなればなるほど、治療も難しくなるのです。

06-0221-03.jpg
神経を除去し、神経のあった空洞に細菌が繁殖しないようにするために、ガッタパーチャという物を空洞に詰めます。
下の奥歯には2〜4本くらい神経の管があります。
写真ではピンク色のガッタパーチャが3点見えます。つまり3本の神経の管があったということです。
もう一本の歯にはガッタパーチャの点が1点しかありません。神経の管が1本であったということです。

06-0221-04.jpg
ガッタパーチャを詰めたエックス線写真です。
(詰めすぎて多少オーバーしています。)
歯の根の先までガッタパーチャを詰め、細菌の繁殖地をなくします。
しかし、それでもレントゲンでは写らない、細かい神経の管があるのです。
そのような細かい管にはガッタパーチャを入れることは不可能です。
そして、そのような場所に細菌が繁殖して化膿することがあるのです

「悪くなったら治療すればいい。」と思わないで下さい。
いくらすばらしい治療をしても、天然の状態にはかなわないのです。治療しても天然の状態には戻らないのです。
治療よりも予防の重要性を強く感じます。

残念ながら、治療に限らず、世の中は、未然に防いだ人よりも、すばらしい対処をした人が評価されるものです。
それでも、私は未然に防ぐ人になりたいと思っています。

「大道すたれて仁義あり、国家昏乱して忠臣あり。(老子)」という皮肉な言葉があります。
私の好きな言葉であり、真実でもあると思います。
しかし、「虫歯多発して名医あり」ということにならない様、予防に取り組もうと思います。


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