




歯科矯正の治療の方法や流派は、現在30通りほどあります。
それぞれにメリット・デメリットがある為、一概に「この方法でなければならない」というのはないと思います。
多くの方法では、乱杭歯(ガタガタの歯並び)の場合、第一小臼歯(4番)という歯を抜歯してスペースを作り、そのスペースを使って歯を並べていきます。写真の矢印で示した歯が第一小臼歯です。

当医院での治療方法の場合、この上顎第一小臼歯(4番)は顎の関節を守り、顎関節症の発症を未然に防ぐのに重要な役割を果たしていると考えている為、今回の症例では抜歯しませんでした。
そのかわり、下の写真の矢印で示した位置に生えてくる第2大臼歯(7番)を抜歯しました。
(よって非抜歯矯正ではありません)

「かみしめるのに使う奥歯を抜くなんてとんでもないことだ!」 と思うかもしれません。
でも大丈夫です。 この症例では第3大臼歯(8番)と呼ばれる親知らずが存在します。
20歳頃この親知らずが生えてきて、あたかも最初からそこに存在していたかのように並び、歯並びが完成します。
終了時の写真です。





比較です。




おめでとうございます! 約2年半の治療、お疲れ様でした!!
子どもの歯並びは親の責任で治してあげなくてはと思っているので
参考にさせていただきます
先生のブログはとても勉強になりますね
本当に励みになります。
完全無欠の治療法はありません。
必ずメリット・デメリットがあります。
メリットを評価するよりデメリットをどこまで受け入れることができるかを考えることが、患者さんにとっては大切なことだと思います。
クレームのほとんどがメリットを全く評価せず、デメリットだけに焦点を当てたものだからです。