正面観です。

「口を閉じてください。」と申しますと、犬歯だけが当たってしまいます。
他の歯は全く当たっていないので、当然このままでは噛めません。
患者様は顎を無意識に前に動かして受け口のようにし、左右の奥歯が当たるようにしていました。(左右の奥歯が噛んでいる写真は撮り忘れました。)
顎の筋肉や関節にとって噛みたい位置は写真の位置です。
しかし、歯にとって本当に噛める位置は全く違う場所です。
歯周病もあるのですが、この犬歯は無意識のうちにガンガン当たるためぐらついてきたと思われます。
どの程度、歯を調整したら、噛みたい位置と噛める位置が一致してくるか調べるために噛み合わせの分析をしました。

噛み合わせを分析する咬合器という器具です。
患者様がその場にいなくても、顎の動きをある程度再現できます。


筋肉や関節にとって噛みたい位置では、奥歯は全くあたっていません。


模型には金色のスプレーをかけています。

かみ合せの調整を模型上で行った所です。
奥歯が噛む様にになってきました。


金色のスプレーが取れている所が調整した部位です。
これによって、どの歯をどの程度調整すれば、「噛みたい位置と噛める位置」が一致するかがわかりました。
患者様に確認していただき、歯を調整させていただきました。
すると、
「楽に口が閉じられる。うまく物が噛める」と言っていただけました。
噛みたい位置と噛める位置が完全に一致する人は、まず、いません。歳を取るにつれ「噛みたい位置」は変化していきますし、その時のストレスの度合いによっても変化します。
しかし、あまりにも差が大きい場合は、歯がグラグラしてきたり、顔や首・こめかみの筋肉痛がおこる場合もあります。
入れ歯ですと、何回調整しても痛みが取れない時があります。
オペラデンタルオフィス 日本補綴歯科学会認定医
静岡県浜松市にある日本補綴歯科学会認定医(入れ歯・かぶせ物の認定医)の歯科医院。
入れ歯、特に部分入れ歯とかみ合わせを専門に勉強してきました。
現在ではインプラントと歯周病に力を入れております。
しかし、インプラントは外科治療であるがために、糖尿病・高血圧・高齢・その他全身疾患を持つ方は避けた方がよい場合があるのも事実です。
入れ歯、歯周病、インプラント、ホワイトニングに関するご相談のある方はご連絡下さい。