
その模型です。

上の前歯と下の前歯の間に隙間があるのがわかります。これを開咬といいます。
開咬は、前歯が全く働かず奥歯だけが当たっている状態なので、奥歯がダメになりやすい歯並びです。顎関節症にもなりやすいです。
ソフトスプリントという物で顎の緊張をとった後、サジタリウスという機器を用いて顎のレントゲン写真を撮影しました。


このレントゲンより、右の関節(下顎頭)を前0.8mm・下1.5mm、左下顎頭を前1.6mm・下1.5mm動かすと診断しました。
動かした状態です。



術前の模型と比べて上下の前歯の隙間が少なくなっています。
この状態でハードスプリントを入れます。

ハードスプリントを入れると左顎のかくかくする音が、無くなるとの事です。
移動量の絶対的な数値はわかりませんが、移動方向はこれで間違いない様です。
問題はこれからです。
顎の関節も変形し、発症からの期間もだいぶたっているので、良い噛み合わせになっても必ず音が無くなるとはいえません。
またその治療法も、せっかくの奇麗な歯を削って被せ物で新しい噛み合わせを作っていくか、矯正治療で作っていくか。
どちらにしても難しい問題です。
宜しければPGIのHPも御覧下さい。