「良い入れ歯を入れたら歩けなかった人が歩き出した、というごく稀な例をテレビでやったが為に、訪問診療先で『歩けないのはあなたの作る入れ歯が悪いせいだ』と言われた事があります」
という話を私はしました。
某補綴の大家の返答は明快でした。
「歯は末梢の器官、歩行のメカニズムは中枢性の物。関係ない。」
「咀嚼によって脳の血流量が増すのは当たり前。手や足を動かした時の方がもっと血流量は増す。」
今度患者さんや家族に聞かれたら、この様に返答しよう。
歩ける・歩けないよりも、まずは噛める入れ歯を目指そうと思います。