では、インプラントはどうでしょうか。
インプラントも歯も、過剰な力と歯周病によって失われます。
歯を失う原因にはこれらに虫歯が加わります。
ではインプラントの周りに硬い歯茎を作るのはどのようにやるのでしょうか。実はやり方は同じです。

濃い茶色に染まっている部分が軟らかい歯茎です。
インプラントの周りは軟らかい歯茎だけで、硬い歯茎は全くありません。
このままでも被せ物を作ることはできますが、軟らかい歯茎は頬の粘膜に引っ張られてしまうため、口を開け閉めするたびに、インプラントの周りの歯茎が開き、汚れが入り込んでしまいます。
この症例は以前被せ物まで入れたのですが、その時は患者様の希望で硬い歯茎までは作りませんでした。
メンテナンスの際にその必要性を説明し、同意を受けました。
口の天井の歯茎をインプラントの周りに移植しました。(遊離歯肉移植術)
術後2週間の写真です。

インプラントの周りに硬い歯茎ができ、頬の粘膜への移行部がインプラントのはるか下に移動したのがお分かりいただけるでしょうか。
これによっていくら口を開け閉めしても、インプラントの周りの歯茎が引っ張られることはなくなりました。
硬い歯茎に覆われているので、強く歯ブラシを当てても痛まなくなりました。
さらに頬の移行部が下に移動することによって、口の中が広がり、歯ブラシを奥まで入れやすくなったとのことです。
インプラントが失われる原因のうち、歯周病に対する対策はこれで完了しました。
もう一つの原因、「過剰な力に対する対策」(同一症例)もごらんください。
インプラントに硬い歯茎を作るときは2次手術として、1本¥30,000かかります。
自前の歯の場合は1本¥60,000です。
オペラデンタルオフィス 日本補綴歯科学会認定医
静岡県浜松市にある日本補綴歯科学会認定医(入れ歯・かぶせ物の認定医)の歯科医院。
入れ歯、特に部分入れ歯とかみ合わせを専門に勉強してきました。
現在ではインプラントと歯周病に力を入れております。
しかし、インプラントは外科治療であるがために、糖尿病・高血圧・高齢・その他全身疾患を持つ方は避けた方がよい場合があるのも事実です。
入れ歯、歯周病、インプラント、ホワイトニングに関するご相談のある方はご連絡下さい。