1つの箇所に複数の問題があることは珍しくありません。

1. 被せ物をしている歯の周りが化膿して骨がなくなっていてためグラつきがあり、痛みが出て噛めません。
2・ 抜歯して前後の歯を削ってブリッジにするのが一般的ですが、手前の歯は舌側に大きく傾いて、被せ物でつなげることができません。
3. 硬い歯ぐきがほとんどないので、口の開け閉めをするたびに歯の根本から歯ぐきが引き剥がされて、化膿しやすいという状況でもあります。歯茎に立ち上がりがなく、歯の根本からいきなり頬が始まるので、歯ブラシを入れるスペースがありません。
3ヵ月後の状態です。傷は治っています。
骨はできたのですが、骨を人為的に作ろうとすると、骨を覆う肉が足りなくなってしまう為、より一層歯ぐきの土手と硬い歯肉が無くなってしまいます。

このままかぶせものをやってしまうと被せ物と頬の間にスペースが無い為、歯ブラシを入れることができなくなります。
そこで次に硬い歯ぐきを作る処置をします。
インプラントや自前の歯の周りに硬い歯ぐきを作る手術、遊離歯肉移植術(FGG)を行いました。

インプラントの周りに硬い歯ぐきと土手ができ、頬の粘膜までの距離ができました。これによって歯ブラシを入れるスペースができ、インプラント周囲の清掃生を高めることができます。
既に入っている被せ物や仮歯の適合性など細かい点はまだまだ問題がありますが、大きな3つの問題は解決してきました。
数ヶ月待って最終的な被せ物を入れていく予定です。