当医院でインターネットを御覧になって来院される方の半分以上が、
「歯を残してほしい、インプラントを勧められたけど、歯を残してほしい。」
という主訴の方です。
3月に初診で来院された50代女性です。
右下奥歯で、止まりかけのコマの様にぐらついています。大げさな表現ではありません。
根の先から歯の首の部分まで骨がなくなっています。
矢印で示した所が膿袋で、骨がなくなっている範囲です。

インプラントを勧められたが、なんとかしてほしいとの事です。
タービンという歯を削る機械を押し当てるだけで吹き飛んでしまいそうなくらい、グラついています。
接着剤で固定して、歯の根の治療(根管治療)をしました。
5ヶ月後の8月の写真です。全く動きません。

矢印で示した膿袋の大きさは、あきらかに減少傾向にあります。
インプラントならば 約30万円 です。
今回の治療は保険治療なので総額 約1.5万円 (15,000円)です。
当医院にはマイクロスコープ(歯科用の顕微鏡)はありません。ラバーダムをかけてごくごく普通の保険治療をしているだけです。
患者さんに喜んで頂ける治療をすればするほど医者は経営的に苦しくなるというのが、保険制度です。
これは歯を残す治療だけでなく、入れ歯も同様です。
インプラントを勧めたい気持ちを、グッとこらえる毎日です。
とはいえ当医院はインプラントではなく、「歯の保存・子供や大人の咬み合わせ・入れ歯」 を主としてやっておりますので、心当たりのある方、お待ちしております。