
根の先に膿袋ができて、化膿して痛んでいます。
「神経がないのになぜ痛いのですか?」という質問はよく受けます。
歯が痛いのではないのです。歯の根の先の組織が痛いのです。
爪を想像して下さい。爪は切っても痛くありません。しかし爪と皮膚の間が化膿すると痛みます。
神経のない歯と周囲組織は、この爪と周囲の皮膚との関係に相当します。
ですから神経がなくても痛みが出るのです。
「それなら薬が詰まっているのになぜ痛むのですか?」 とさらにおっしゃる方もいます。
著作権の関係で写真は出せないので 「根管 歯 墨汁』などで画像検索 してみて下さい。
上のレントゲン写真で白く写っているのが薬です。
根の先までしっかり詰まっています。
しかし根の先の神経の出口は実際には1本ではありません。
あたかもナイル川のデルタ地帯の河口の様に、行く筋もの分岐があります。
薬はその内の本流部分(主根管)にしか入りません。支流の部分(側枝)には、まれにしか薬が詰まりません。
この側枝の中に体の抵抗力を超える細菌が残っていると、レントゲン上ではしっかり薬が詰まっている様に見えても、化膿してくる事があります。
結局、どんなにすばらしい治療をしても、病気になっていない天然の状態よりも良くなる事はないのです。
中を掃除して、薬をつめ直しました。

しかし、昨年に再発しました。
続く