そこで今回は硬い歯ぐきをインプラントの周りにどうやって作っていくのかを示そうと思います。
一般の方にとってはあまり気分のいい写真ではないため、画像は小さくいたします。クリックすると画像は拡大します。

薬を塗って軟らかい歯ぐきの部分をこげ茶色に染め出しています。
インプラント(金属の蓋の部分)のほっぺた側(写真手前)は軟らかい歯ぐき(歯槽粘膜)ばかりで硬い歯ぐきがありません。
このまま歯を作ることもできるのですが、歯周病に弱いインプラントとなってしまう恐れがあります。
そこで口の中の天井(口蓋)から硬い歯ぐきを取ってきて、軟らかい歯ぐきの所へ移植しました。

移植1週間後の写真です。
かなりくっついてきています。
完全に同一化するのに2ヶ月くらいかかります。

インプラントの周りは硬い歯ぐきになったため、歯周病・細菌・汚れに強くなったと思われます。
術前の写真と、移植3週間後の写真です。仮歯が入っています。
硬い歯茎ができ、平らだった歯ぐきの土手に高さができたのがお分かりいただけるでしょうか。


痛みに関しては個人差が強いため正確な数値は示せませんが、10人中8人くらいは思ったほど痛くなかったとおっしゃいます。
しかし、やはり1週間くらいは熱い物や柑橘類の果汁で痛みはあると思います。
治療は苦痛ではありますが、それでも今後のことを考えると、必要性はあると思います。
完成した所です。


インプラントの周りは硬い歯茎で覆われています。
手術の回数は2回になってしまいますが、
硬い歯茎をインプラントの周りに作って歯周病に対抗させるということが、
長い目で見たときは良いことであると思います。
費用の内訳
サージカルガイド:¥10,000
CT撮影:¥7,000
画像分析:¥20,000
一次手術:@¥180,000 (インプラント埋入)
二次手術:@¥30,000 (硬い歯茎を作る)
被せ物:インプラントの部分・金@¥80,000
総計:¥327,000(税別)
期間:約6ヶ月
オペラデンタルオフィス 日本補綴歯科学会認定医
静岡県浜松市にある日本補綴歯科学会認定医(入れ歯・かぶせ物の認定医)の歯科医院。
入れ歯、特に部分入れ歯とかみ合わせを専門に勉強してきました。
現在ではインプラントと歯周病に力を入れております。
しかし、インプラントは外科治療であるがために、糖尿病・高血圧・高齢・その他全身疾患を持つ方は避けた方がよい場合があるのも事実です。
入れ歯、歯周病、インプラント、ホワイトニングに関するご相談のある方はご連絡下さい。