
しかし、歯ぐきをあけてみると矢印が示している位置に、黒い歯石が多量に付着しています。
メスで歯ぐきを開くのは患者さんにとっては実にいやな事ですが、やらねば歯石はついたままです。

歯石と化膿した歯ぐき(不良肉芽)を除去した所です。 だいぶ骨もなくなっています。

この欠損した骨の部分に、骨の再生をうながす薬品と人工骨を入れます。
約1年後です。この間に他の部位の大きな治療を行っていました。だいぶ骨ができています。

「再生療法」というと聞こえは良いですが、「10」の再生を求めても、せいぜい「8」くらいしか骨はできません。
できなかった「2」の部分に骨の段差ができ、その段差に歯周病のばい菌がたまり、歯周病が再発する可能性が高まります。
そこで、再生療法の手術を行ってから数ヶ月後にもう一度手術をして、その段差を削ってなだらかにして、ばい菌がたまりにくいようにします。
また、それと同時に硬い歯ぐきを作って、歯ぐきの観点からも歯周病になりにくい状態にしていきます。
2回も同じ場所を手術するのは患者さんにとって大変苦痛ですが、長い目で見ると本当に大切な事です。
何卒ご理解ください。
Iさん、おつかれさまでした。左側の治療のヤマは越えました。右側をがんばっていきましょう!