インプラントは外科処置のため、その時は「上手くいった、成功だ」と思っても、日を追って悪くなることがあります。
そのような場合、患者さんは大学病院や総合病院へ来院されます。
「名前を聞けば歯科医なら誰もが知る名医」ですらインプラントが上手くいかないこともあるという現実を、改めて知りました。
歯科医師は大学を出ただけでは虫歯1本の治療もできないため、多くの人が土・日に講習会へと出かけ、技術と知識の研鑽に努めます。しかし、そこで目にする症例は成功症例ばかりです。わざわざ問題が出たケースを提示する先生はあまりいません。
講師の先生は、このようにおっしゃってました。
「自信のある先生は良いけど自信過剰な先生は危ない。(一般人向けの)インプラントの本を出している先生はいかがなものか」
うなずけるものがあります。
しかし、過剰な自信は強い光のように見えるので、判断が難しいです。
患者さんからすると「このようなデメリットがある、こうなってしまうこともある」と悪いケースを話す医者は、弱く見えることがあります。普通の人は里美先生より財前先生に惹かれます。
このようなこともおっしゃって下さいました。
「上手く行かなかったときは 1まず謝る 2現状を報告する 3一刻も早く上位医療機関に依頼状と共に紹介する」
当たり前のことかもしれませんが、自信や希望があるときほど、これが難しい。
大変勉強になりました。
それにしてもこの講習会、出席者の半数以上が海外でも定期的に勉強しているのには恐れ入りました。