「ありがとうございます。でもお気を使わなくて結構ですよ。 顔を右に向けると下あごは左に寄ってしまうので、高さがわからなくなる のですよ。」
「右に顔を向けると下あごが左にずれるのですか・・・。」
こんな会話から、子供の食事の姿勢の話に移っていきました。
「体の発達の旺盛な小中学生がいたとします。
テレビを見ながら食事をしたとします。
テレビは右側にあるとします。
すると下あごは左に寄り、左ばかりで噛むようになります。
この生活が続いたらどうなるでしょう。顔が曲がって成長していきます。
もちろんこれがすべてではありません。頬づえをついているだけで顔は曲がってきます。 あと、高いいすで地面に足がついていないと噛む力は低下します。噛む力が低下するので筋肉の発育も遅れます。」
美しい姿勢で物を食べる姿は、躾や家庭環境の良さを感じさせます。
「身に美しいと書いて躾(しつけ)と読む」といいますが、まさにその通りです。
そしてその躾と姿勢が顔立ちを作っていきます。
お子さんが
「楽な姿勢で食べるのが一番おいしい」とか
「自由にさせてくれ」 などといった場合は、上の話を参考に注意してあげてください。

「子は、母の胎内で育つだけでなく、母親のとりしきる食卓の会話でも育つ」と言ったコルネリア。
(絵の題名は「プトレマイオス朝の王妃の冠を退けるコルネリア」)
診療中、腰が曲がっている私です。自分で言ってて自分の耳が痛い。
食べる姿は、その人の品格とか人格、養育環境を物語りますものね。
私も気をつけたいと思います。
食べることは生きること、生きることは、旅すること、食べることは旅すること。
よろしかったら、僕のブログをどうぞ。