2007−9月初診の40代女性です。
歯ぐきの腫れ、出血を主訴として来院されました。
すべての歯に対して、徹底的な歯石除去(歯くそ取り)を行い、出血や腫れ、膿やにおいが出るということは無くなりました。
しかし、歯の周りのすり鉢状の骨の欠損は残っています。
どんなに歯石除去をしても、歯の周りにすり鉢状の骨欠損が残っていると、その部分が歯周病菌のすみかとなり、しばらくすると再発するのです。
歯周病による骨のなくなり方に関してはこちらをご覧下さい。
歯周病を再発しにくくするためには、骨に凸凹がなく、平坦な状態にしなければなりません。
骨の凸凹の凹似合わせて骨を平坦にする方法は保険で認められています。しかし、骨の全体的な量は減少します。
骨を増やして骨の凸凹の凸に合わせる方法も保険であるにはあるのですが、残念ながら効果が少ないです。使用可能な薬剤・材料が極端に制限されるからです。


骨の再生療法の手術を2008-9月に行いました。
左が2007-9月、右が2009-5月です。同じ写真ですが、青線を入れて骨のラインを表しています。骨が増えたのがおわかり頂けるでしょうか。


先ほどの写真ほどではありませんが、骨がないことを示す黒色部分に白みが増し、骨ができつつあるのがおわかり頂けでしょうか。
再生療法は結果が出るのに最低8ヶ月くらいは必要です。
現在8ヶ月ですから、もう少し骨が増えることも期待できます。
料金は 手術料6万+材料代3万×歯3本=15万(税別) でした。
ただし、約1年後に硬い歯ぐきを作る手術をする必要があります。
それは 1本3万(税別) です。