目の下にあります。
上顎の奥歯が無くなりインプラントをしなければならない時、骨の厚みが足りないとインプラントがこの上顎洞に突き抜けてしまいます。
すると人為的な蓄膿症がおこります。
このようなことを起こさないために、事前に骨を作る必要があります。
ソケットリフトとはこの骨を作る方法の一つです。
'06-2にソケットリフトを行い、'07-4に最終的なかぶせ物を入れました。
その後4ヶ月に1度、メンテナンスにいらして頂いています。
今回のメンテナンス時のエックス線や口腔内写真はありませんが、大過なく過ごしています。



X線写真の青線で示したふくらみが、ソケットリフトで増やした骨です。
このインプラントはエンドポアインプラントという製品で、非常に小さくよく骨につき、ソケットリフトに適したインプラントですが、現在当医院では第一選択として使用はしていません。
製品の市場におけるシェアが小さく、将来製品が無くなったら困るからです。
幸い、他のインプラントと互換性があるため、無くなってもかぶせ物に関しては心配ありません。
非常に咬む力の強い方なので、短いインプラントで大丈夫かとも思ったのですが、2年経った現在全く問題はありません。
前歯の歯ぐきを少し下ろして、歯ぐきのラインをそろえれば良かったと思っています。
しかし、外科処置が多くなると患者さんにも申し訳ありませんし、この方の場合、歯の根元は滅多に見えないので、外科処置しないでよかったのかもしれません。
インプラントは咬める様になって終わりではありません。
咬める様になって、それを維持していかなければなりません。
高額な治療だけに、責任感から胃が痛みます。
唐の太宗の言行録:貞観政要に 「創業は易く守勢は難し」 とありますが、全くその通りです、インプラントも、医院経営も。